土地 売却|土地売却に消費税はかからない?土地売却で消費税がかかるケースとは

相続した土地があるけれども、住まいは他にあるし土地の有効活用などをしないとなったときには売却を検討するケースは多いといえましょう。仮に、古屋など建物があると建物部分には消費税がかかるけれども更地の売却は消費税がかかるのだろうか、このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

こちらでは、不動産売却における消費税まわりの疑問を解決できる内容を解説しており、消費税がかからない4つの対象や消費税がかかる(課税される)6つの対象、そして土地売却の消費税で知っておくと良い点などについて説明していきます。

土地売却で消費税がかからない4つの対象について

借地権も含めた土地売却をはじめ、宅地と一体で譲渡する場合の定着地、個人が住宅を場売却する際の建物の売買や譲渡所得税・登録免許税・印紙税などの税金、これらは消費税がかからない4つの対象です。

土地売却は非課税取引になるので、借地などの場合も非課税対象です。定着地は土地にある庭木や石垣、庭園などを意味するもので土地の定着地を宅地と合わせて譲渡するときには土地が非課税になると同時にこの部分も税金がかかりません。

また、個人が住宅を売却するときの建物売買も非課税になるのですが、事業者が売却する際には建物は消費税が発生します。ただし、土地部分については売主が個人や事業者に関係なく非課税になるので消費税が発生することはありません。

所得税や住民税などの譲渡所得税をはじめ、登記をする際に支払う登録免許税や売買契約書に貼る印紙などの印紙税はいずれも税金になるなどからも消費税が課せられることはないのです。

土地売却で消費税がかかる(課税される)6つの対象

課税事業者が建物を売買するときの建物部分や土地の中に埋設されている地下型の車庫などの設備、仲介手数料や司法書士に支払う登記手数料などの報酬、融資手続きの際に発生するローン事務手数料や住宅ローンの繰り上げ返済の際に発生する返済手数料、これらは消費税がかかる(課税される)6つの対象になるものです。

一般的に、法人などの事業者が不動産を売却するときには消費税が課せられるのですが、前々年度の課税売上高が1,000万円に満たないときには免税事業者となり、この場合は納税の義務が免除されるなどの理由から消費税は発生しません。

地下型の車庫などの設備は土地ではなく設備の譲渡とみなされるので消費税がかかりますし、仲介業者を利用して土地売却をした際に支払う仲介手数料には消費税がある、登記手数料などは課税事業者が行っているサービスへの対価になるので消費税が発生します。

なお、土地売却の消費税で知っておくと良い点ですが、不動産の販売価格は全て消費税が含まれた金額、仲介手数料は税抜価格に対して発生するなどが挙げられます。

土地売却の消費税で知っておくと良い点のまとめ

基本的に、土地売却では消費税が発生することはないのですが仲介手数料や住宅ローンの手続きなどでは消費税がかかることを覚えておきましょう。

なお、2013年10月より消費税転嫁対策特別措置法が施行されたことで2021年3月31日までは総額表示をしなくても良いことになりましたが、不動産価格については不動産の表示に関する公正競争規約施工規則からも消費税は含めた金額で表示する決まりになっている、これも知っておくと良い点の一つです。

土地 売却|古家付きで土地を売却するメリット・デメリットとは?

古家付きの土地は一見して、買い手が見つからない不利な不動産売却だと思われがちです。しかし、その古家の特徴を活かして、ネガティブな印象をポジティブに変えて売ることも十分に可能です。

古家付き土地として売却するメリット・デメリットと注意点を理解し、解体費用をかけずにスムーズな売却を考えましょう。

古家付き土地として売却するメリット・デメリット

古家を取り壊さずに売却すると、「解体費用がかからない」「固定資産税が減税できる」「建物に価値を見出す人訴求できる」というメリットがあります。

古家を残して土地を売れば、建物の取り壊し費用がかかりません。また、建物が残った土地は、固定資産税が最大で6分の1まで減税されます。仮になかなか売れなくても維持費を抑えることができるでしょう。最近は古民家再生も人気なので、あえて築年数の長い古家を探している方の目に留まりやすくなります。

対して「売れにくい」「売却価格が安くなる」というデメリットがあります。古民家は買い手が見つかる可能性も高くなりますが、築年数20年~30年程度の古屋付き土地に魅力を感じる人は多くはありません。解体することを前提で購入する人も多く、解体費用を売却価格から値引くのが一般的なので結果として売却価格が安くなります。

古家付き土地として売却するメリット・デメリットは、建物の価値によって変わりやすくなります。

古屋付き不動産の3種類の土地価格

3種類の土地価格とは、「建物に価値がある価格」「解体前提の価格」「開発素地の価格」です。

建物の価値は築年数20年を超えるとゼロになるというのが一般的です。ただし築20年~30年程度の建物は原則として存続価値があるので取り壊しまで考える必要はありません。この場合、解体は必要がなくても、建物価値はないので土地価格のみでの売却になります。

古屋付きの土地で建物に存続価値がなければ、買主が解体前提で購入することになります。実際の取り壊しは買主が判断しますが、注意点としては、解体費用を売却価格から控除するので売却価格が安くなるという点です。

広い土地に古屋付きの場合は、不動産会社等が建物を取り壊して区画分譲して販売することがあります。これを開発素地といいます。開発素地の利用では、土地に道路をつくる必要があるので、取り壊し費用と道路面積分が売却価格から控除されるので、解体前提の価格よりさらに安くなるでしょう。

建物の状態から3種類の土地価格を比較して、損をしない売却価格を決めます。

古家付き土地は更地希望者に訴求

古民家であればリフォームをすることもありますが、古屋付き土地は基本的に更地希望者に訴求して販売をします。
ただし不動産売買の注意点として、契約不適合責任があります。これは、建物の瑕疵を隠したまま売却すると、損害賠償や契約解除などが求められるというものです。リスクをなくすために、入念に免責事項を明記しましょう。

土地 売却|土地売却にかかる費用はどのくらい?費用一覧と節税のコツ

これから土地の売却を考えている方が多くいると思われます。相続などで保有することになったが、特に使用していないのであれば売却した方がいいです。余計な固定資産税や維持費を払い続けることになってしまいます。

どんな費用がかかるか把握しておこう

土地を売却する際の気になるポイントは、やはり費用になります。5つの費用と4つの税金がかかってしまうので、トータルの費用は決して安いものではないです。

5つの費用の1つ目は仲介手数料になります。仲介手数料は売買代金が200万円以下で5%で200万円以上400万円以下で4%、400%以上だと3%です。上限は36万円で、売買代金がいくら高くても36万円以上にはなりません。

2つ目はローンの抵当権抹消費用です。土地に住宅ローン等が残っており抵当権が設定されている場合に、それを抹消するために生じる費用になります。抹消登記の登録免許税が1件につき1000円かかります。

3つ目は土地境界を決めるための測量の費用です。トラブルにならないために、境界を明確にすることは重要です。4つ目は必要書類にかかる費用、5つ目がその他の調査や工事にかかる費用になり、5つの費用をしっかり把握しておくことをおすすめします。

税金を少しでも抑えるための方法

4つの税金の1つ目は印紙税です。売買代金に応じて2000円から10万円になります。2つ目は譲渡所得税で、所有期間が5年以下が30%で5年以上の場合は15%です。3つ目は住民税で、4つ目は復興特別所得税です。4つの税金が課税されますが、節税方法があるので活用してみてください。

節税方法は取得費と譲渡費用を漏れなく計上して確定申告をすることになります。取得費と譲渡費用が多ければ多いほど、節税になるので、少し面倒ですがしっかり計算して計上するべきです。取得費は土地の購入金額や手数料、登録免許税で、譲渡費用は仲介手数料や印紙税のことを指します。

土地の売却には確定申告が必要になるので、翌年の2月から3月に忘れずに申告を行う必要があります。無申告がバレてしまうと多額の追徴課税が課せられてしまうので絶対にダメです。節税方法を実践して安く抑えることはできますが、ゼロにすることは無理です。

売却時にかかる費用も結構かかる

土地の売却には5つの費用と4つの税金が発生します。この説明でも分からないのであれば、不動産会社などを利用して相談してみるべきです。専門家なので詳しい知識を持っていますし、分かりやすく説明してくれます。

土地 売却|土地売却時にかかる税金の種類と節税方法

土地を売却するときには譲渡所得税をはじめとする各種の税金がかかります。土地売却時の税金の種類や納付のタイミングを事前に理解しておくとともに、納税者が利用可能な効率的な節税方法についても検討しておくとよいでしょう。

土地売却時の税金の種類について

土地を売却するときにはさまざまな税金がかかりますが、それぞれ課税の対象や納付するタイミングは異なります。土地売却時の税金の種類としては、譲渡所得税・印紙税・登録免許税が主なものとして挙げられます。このなかでも印紙税と登録免許税は、土地を売却する手続きのなかで納付のタイミングが訪れるものです。

印紙税は売却金額の記載がある売買契約書に税額分の収入印紙を貼り付けて納付するもので、登録免許税も提出先によって異なる場合があるものの、一般には登記申請書に綴り込んだ台紙に税額分の収入印紙を貼り付けて同様に納付します。

これに対して譲渡所得税は売却手続きが終わった後で、確定申告によって税額が決まり、納税をするのもこのタイミングとなります。印紙税や登録免許税と比べると税金の計算方法も複雑で、納税する金額もかなり多くなることがあるのも特徴です。そのいっぽうで法律上認められた節税方法も多く存在しています。

譲渡所得税などの税金の効率的な節税方法

土地売却時の税金は売主にとってかなりの経済的な負担になりますので、効率的な節税方法を追求して、負担が緩和されるようにしたいものです。印紙税については申請の有無にかかわらず、不動産の譲渡に関する契約書に軽減税率を適用する決まりになっています。

また登録免許税についても、住宅用家屋や売買による土地の所有権移転登記であれば、同様に申請不要で軽減税率を適用することになっています。こうした軽減措置は租税特別措置法と呼ばれる法律にもとづく時限的なものですので、終了時期にだけは注意したほうがよいでしょう。

譲渡所得税の場合には、納税者自身が確定申告をする必要はあるものの、他の税目に比べても多様な節税方法があるのが特徴です。たとえば居住用財産を売却した場合には3000万円の特別控除の特例があり、税金の計算において譲渡所得の金額から3000万円を差し引くことができるため、実質的に無税になる場合も少なくはありません。

土地の売却にはさまざまな税金がある

土地を売却するにあたっては、その手続きの過程で印紙税や登録免許税がかかるほか、譲渡所得に対しても譲渡所得税がかかります。これらの税金の計算にあたっては特別控除のような特例を使うことができたり、もともと軽減税率が適用されていたりもしますので、積極的な活用が望まれます。

土地 売却|土地には5つの価格がある?売却する前に知っておきたい相場の調べ方と注意点

不動産の中でも土地は、土地の5つの価格と6種類の調べ方があり、売却する際には相場をしっておくことが重要です。不動産会社に査定に出す前に土地の5つの価格と6種類の調べ方を確認しておけば、相場のイメージを掴むことができるでしょう。

土地の相場を決定する5つの価格

土地の5つの価格とは実勢価格、公示地価と基準地価、さらに相続税路線価と固定資産税路線価です。これらの土地の5つの価格とはどのようなものなのか、順に見ていきましょう。

まず実勢価格とは、実際に売買が行われた価格を示します。国土交通省が土地の買主に対して行ったアンケートを元にしているため、実際の価格を掴みやすいのが特徴です。注意点としては、長期間にわたって売買が行われていない場所は情報が古いという点です。

公示地価と基準地価は全国約26000地点の標準地を対象に不動産鑑定士が調査を行ない、国土交通省が毎年発表している地価です。土地の相場の目安に一般でも活用されています。

相続税路線価は相続税を決めるために利用される地価で、日本全国の評価額を求めることができます。道路に面した土地の価格を国税庁が定めているのが特徴でしょう。固定資産税路線価は固定資産税評価額を決めるための価格です。固定資産税路線価は市町村が定めています。

6種類の調べ方で土地の相場を理解する

土地の相場を知るための6種類の調べ方を確認してみましょう。実勢価格で調べる、公示地価と基準地価で調べる、相続税路線価と固定資産税路線価のチェックといった3種類の調べ方に加えて、納税通知書と一括査定サイトを使った調べ方があります。

実勢価格は不動産取引価格情報検索を利用します。検索から条件を絞り込み、表示されるリストから取引総額を確認しましょう。公示地価と基準地価の確認には、国土交通省地価公示・都道府県地価調査サイトを使います。

相続税路線価は路線価図・評価倍率表サイト、固定資産税路線価は全国地価マップが利用可能です。また、固定資産税の納税通知書に記載されている固定資産税評価額も相場の確認に利用できます。

不動産会社がどんな価格をつけるのか知りたい場合には、一括査定サイトを利用するのもおすすめです。相場の確認の注意点には情報が古い可能性などが挙げられますが、一括査定サイトで不動産会社に査定をしてもらえば、実際に売却する際の評価を知ることができます。

土地の売却は相場の確認から始めよう

土地の売却を進めるためには、相場の確認が必須です。実際の評価と異なる可能性などの注意点はありますが、だいたいのイメージを掴むために役立ちます。インターネットですぐに調べられる方法も多いので、土地売却に活用してみましょう。

2,000万円で土地を売却したら発生する税金。特別控除とは?

土地を売却しても内には発生する税金に注意をしなければなりません。税金は特に売却駅の金額によって変わるほか、所有年数にも依存するため注意が必要です。譲渡所得税の計算例を参考に、売却の契約を行う前にその金額を確認しておくことが良い方法となっています。

2000万円で土地を売却した際の譲渡所得税の計算例

土地の売却で発生する税金は、2000万円で土地を売却した場合には、譲渡所得に応じて税金が課税されることになります。譲渡所得は、「譲渡所得=(売却価格-売却時の諸費用)―(購入時の価格+購入時の諸費用-減価償却費用)」の計算式で算出することになっており、これをもとに、「税額=譲渡所得×税率」となります。

2000万円で土地を売却した場合の譲渡所得税の計算例は、この土地が購入時の価格が1,400万円であった場合には、譲渡所得は計算式に当てはめると、「(2,000万円-85万円)-(1,400万円+80万円-0円)=435万円」となり、その金額は435万円です。

そのため、発生する税金はこの金額に税率を乗じたものとなり、高額なものとなる可能性があるため注意をしなければなりません。

また税率は築年数によっても変わるため、この点にも注意が必要です。保有期間が5年以下の場合には所得税率が30%、住民税率が9%となり、この計算例では1,723,905円と高額になります。

3,000万円の特別控除が受けられる条件とは

土地や住宅を売買した場合、これは自らの住居に使用していたものである場合にはその譲渡所得に対して3,000万円の特別控除が受けられることになっています。そのため、譲渡所得が3000万円以下である場合には、譲渡所得税がかからないことになりますが、これにはいくつかの条件が必要です。

その条件とは、売却するときに自ら住んでいた建物が建設されていたことや、その建物を取り壊してから1年以内に売却を行ったこと、及び取引の相手が親族以外であることなどがあります。

3,000万円の特別控除を受けるためには、これらの条件を満足していることを事前に確認しておかなければなりません。さらにこの特例を受けるためには、土地を売却した翌年に確定申告を行い、その契約の内容を明らかにすることがポイントになります。

一般的に住宅を売却する場合にはこの特例が自動的に適用されると考えている人も多いのですが、状況によっては適用されない場合があることにも注意をすることが大切です。

2,000万円で土地を売却した時は税金に注意

2,000万円で土地を売却した場合には、その土地のこれまでの使われ方によっては3000万円の特別控除が受けられる可能性があります。その条件を十分に理解し、適切に確定申告を行うことが大切です。

1,000万円で売却した土地にかかる税金。種類と計算方法

土地を売却した場合、税金を納めなければなりません。ここでは1000万円で土地を売却した場合に発生する税金の種類と計算方法について、紹介します。具体的に必要な税金の種類を知り、計算しておくことで遅延なく納税することが可能です。

1000万円で土地を売却したときに必要な税金の種類

基本的にどんな金額でも、土地を売却した場合には納税の義務があります。土地売却時に発生する税金の種類は、譲渡所得税・住民税・印紙税・復興特別所得税です。印紙税は不動産取引時のすべてで必要となりますが、それ以外の税は売却による利益が発生したときに課税されます。

譲渡所得税は土地を売却し、所得費用・維持費などを控除してもなお利益がある場合に納めなければなりません。土地の保有期間により税率が異なるため、理解してから計算することが必要です。住民税は譲渡所得税と一緒に納めることが多いといいます。復興特別所得税は東日本大震災の復興資金の資金源のために存在している税金です。

譲渡所得税・復興特別所得税・住民税の計算方法は土地売却者の状況により異なるため、確認して計算しましょう。また、印紙税の計算方法も、土地売却の価格に応じて異なります。印紙税の計算方法をも含めて理解することが必要です。

1000万円で土地を売却したときの税金の計算方法

土地売却時に発生する税金である譲渡所得税・復興特別所得税・住民税の計算方法は、土地所有歴が5年以上か、未満かに応じて税率が異なるため、計算するときに注意が必要です。

譲渡した年の1月1日の時点で、5年以上所有していた場合の税率は20.315(所得税15・復興特別所得税0.315・住民税5)パーセント、5年未満の場合は39.63(所得税30・復興特別所得税0.63・住民税9)パーセントです。短期転売で儲けを出すのを防ぐための税率の違いとなっています。

なお、印紙税の計算方法は、非常に簡単です。不動産売買で契約したときの金額が1000万円以上5000万円までの場合、1万円と定められています。

譲渡所得税・復興特別所得税・住民税の計算方法は税率さえわかれば簡単ですが、土地取得代金・取得時の諸経費を引いた金額が課税対象となるため、1000万円全てに課税されるわけではありませんので、注意が必要です。

正しい課税額で計算をすることが重要

1000万円の売却額そのままに計算をして課税が大変と考える人もまれにいますが、大きな間違いです。すべての経費を差し引いた金額が1000万円であればそのまま計算しますが、多くの場合は土地取得時の代金や諸経費などで非常に多くのお金が動いているため、それらを差し引くことが必要となります。

土地 売却|土地を売却して確定申告は必要な場合と不要な場合がある?必要書類から流れを解説!

土地や建物などの不動産を売却した場合、確定申告が必要な場合があります。一方で、不動産を売却しても確定申告が不要な場合もあります。

土地の売却を検討している方の中には、確定申告が必要なのか不安に感じている方も多いかと思いますが、ここでは土地売却で確定申告が必要な場合と不要な場合について解説するとともに、確定申告に必要な書類と流れもご紹介していきます。

土地売却で確定申告が必要な場合と不要な場合

まず、土地売却で確定申告が必要になるのは、譲渡所得が発生した場合です。譲渡所得とは土地を売却した際に発生した利益のことで、給与所得などとは分離して課税されるため確定申告が必要です。譲渡取得は、「譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)」で算出できます。

また、特別控除や特例の適用を受ける場合も確定申告が必要です。土地売却の際に利用できる特別控除・特例としては、居住用財産の3,000万円特別控除・空き家の3000万円特別控除・10年超所有軽減税率の特例などが挙げられます。

これらの特別控除・特例を利用して納税額がゼロになる場合でも、譲渡取得が発生している限りは確定申告は必要になります。

一方で土地売却で確定申告が不要な場合は、譲渡損失が発生したケースです。売却で損失が発生した場合は、課税対象とはならないので確定申告は必要ありません。

ただし、自宅を売却した際に譲渡損失が発生したケースでは、その損失と他の所得とを相殺できる損益通算が適用できる可能性があります。

また、その年の所得で損失を相殺しきれない場合は、翌年以降最大3年間にわたって損失を繰り越せる繰越控除という制度もあります。損益通算や繰越控除の適用を受けるには一定の条件を満たすとともに、確定申告が必要になるので注意しましょう。

確定申告に必要な書類と流れとは?

土地売却に伴う確定申告に必要な書類としては、まず確定申告書B様式(譲渡所得がある場合)・確定申告書第三表(分離課税用)・譲渡所得の内訳書・売買契約書のコピー・売却した土地の登記事項証明書などが挙げられます。その他にも、源泉徴収票やマイナンバーなどの通常の確定申告に必要なものも準備しておきましょう。

また、確定申告の流れとしては、まず必要書類を準備した上で確定申告書を作成します。売買契約書や譲渡費用の領収書などを参考に譲渡取得の内訳書を作成した上で、確定申告書に記入していきましょう。

必要書類の準備と申告書の記入が済んだら、あとは期間内に税務署に提出すれば確定申告は完了です。提出方法は、
所轄の税務署の窓口に直接提出するだけでなく、郵送やe-Taxでも可能です。

確定申告の結果、納税額が決まったら申告期間中に(2月16日から3月15日)税務署の会計窓口もしくは金融機関で納税します。事前に振替納税の手続きを行っておけば、指定口座からの引き落としによる納税も可能です。還付については、申告書に記載した指定口座に4月上旬から5月上旬ごろに振り込まれます。

不明な点がある場合は税理士へ相談しよう

今回は、土地売却で確定申告が必要な場合と確定申告が不要な場合、確定申告に必要な書類と流れについて解説してきました。土地を売却した多くの方は確定申告が必要になりますが、「自分で計算する自信がない」「どの特別控除・特例が使えるのか分からない」といった場合は税理士などの専門家に相談すると良いでしょう。

土地 売却|土地売却の流れやかかる税金。事前に知っておくべき注意点を解説

土地売却といえば専門知識が必要で難しいと思われがちですが、実際にはそうとも限らないところがあります。むしろ専門知識が必要な部分は不動産会社がすべて代行してくれますので、売り手としては手続きの流れや費用についての基礎知識を得ておけば十分です。ここでは土地売却にあたり事前に知っておくべき注意点をまとめました。

土地売却を進める際のおおまかな流れとは

土地売却にあたっては、目当てとしている土地がいくらで売れそうなのかを知るために査定を行うところからはじめます。都心の一等地のように明らかに超高値の売却が見込まれる場合は不動産鑑定士に依頼することもありますが、かなりの高額な報酬が必要です。

そこで一般には地域の不動産会社に査定を依頼します。近くによい不動産会社がない場合には、インターネット上の一括査定サイトを利用してもよいでしょう。

ネットであれば24時間いつでも申し込みが可能ですし、いちいち電話やメールで交渉する手間もありません。複数の不動産会社から査定結果が届きますので、価格の比較ができるところもメリットです。

査定結果をもとにメインの不動産会社を決めたら、媒介契約を結んで土地の売り出しをはじめてもらいます。不動産会社ではチラシやネットでの広報宣伝、希望者からの問い合わせへの対応、内覧や契約手続きのサポートなどを行いますが、最終的に誰にいくらで売るのかは本人自身が決めることです。

売主と買主の双方で条件が折り合えば、正式に売買契約を締結し、代金の支払いを確認の上で物件を引き渡します。売却手続きそのものはこれで終了ですが、登記にともなう税負担や不動産会社への仲介手数料の支払いもこの段階で行われますので、かならず土地売却の流れと費用はセットで捉えて基礎知識を得ておくのがよいでしょう。

土地売却にあたり税金などの費用の見積もりも必要

土地売却にあたっては流れと費用の両方の基礎知識を得ておくことが重要といいますが、これは売却価格にだけ注目してしまい、あとで費用の請求があることを忘れてしまう失敗を回避するためでもあります。最終的に手元に残るお金は土地の売却価格そのものではなく、あくまでも売却価格から費用や税金を差し引いた残りの金額です。

まずは土地がそのままの状態で売却できるとは限らないことが、注意点のひとつとして挙げられます。土地の境界や面積があいまいであれば測量をする必要がありますし、老朽化した建物があれば除却や整地をする必要があります。もちろんこれらをすべて買主の負担としてしまう方法もありますが、その場合は高値での売却は難しいといえます。

また土地の引き渡しまでの過程で、契約書に貼る印紙代や登記費用を負担したり、不動産会社に仲介手数料を支払う必要が生じることがあります。これらは不動産会社であらかじめ見積もりを出してもらい、あわせて支払いの時期も確認しておくとよいでしょう。

最後に土地売却を済ませた年の翌春の確定申告で譲渡所得税の申告と納付が必要です。これは不動産の売却で利益が出た場合に支払う税金です。申告を忘れると無申告加算税などのペナルティを課せられるおそれがあります。

流れと費用の両方をマスターして安心の取引を

このように土地売却にあたってはいくつかの注意点がありますが、専門知識が必要な難しい手続きは不動産会社にまかせるとしても、査定から不動産会社との媒介契約・買主との売買契約・引き渡しまでのおおまかな流れを知ることは重要です。

また各種手数料などの費用や税金がどの段階でいくらかかるのかも事前にチェックしておけば安心な取引ができます。

土地 売却|土地を売却したときかかる税金の種類

自己所有の土地を売却した際に課税される税金には、印紙税と所得税に住民税が課税されます。また、その土地抵当権が設定されている場合には、登録免許税の支払いが必要になってきます。それぞれの税金の詳細と納める時期を見ていきましょう。

土地売却税金の種類とそれぞれの詳細は

土地の売買が成立した場合には、売り主と買主の双方が売買契約書を一通ずつ保管します。その契約書には土地の売買される金額が明記されており、記載された金額に応じた印紙を貼付します。添付された金額が印紙税となり、貼付が為されていない場合には印紙の3もの過怠惰税が課されます。

印紙の貼付は契約書の内容の確認と共に、確実に貼付されているかもチェックしましょう。次に課税されるのが所得税・住民税になり、いずれも売却益が発生した場合に徴収される税金です。ここで言う所得税とは、所得税と特別復興所得税を合算した税金になります。

売却益が確定した翌年に確定申告をし、その期間内に支払うべき税金です。住民税は確定申告された金額により各市町村から、確定申告した年の6月に納付書が送付されてきます。そこに記載された金額を、期限内に納付しなければなりません。

売却益とは土地の売却額から、取得原価と手数料を差し引いた金額のことです。その金額がマイナスであれば、損失になりますので確定申告は不要です。登録免許税は売主が土地購入ローンを使った場合、金融機関が土地に抵当権を設定します。

土地を売却する時は抵当権を抹消する必要があり、抹消するために課税される税金を指します。以上のように土地売却税金は4種類あり、それぞれを定められた時期に納税すると法で定められています。

土地売却税を納税するタイミング等は

4種類の土地売却税金は、それぞれの金額は明確になっており納付時期も定められています。印紙税は国税庁が定めた印紙税額一覧表で確認でき、売買契約時に契約書に貼付する事で納税は完結します。所得税・住民税は、確定申告する事もより納税額も決まってきます。

税額の算出には税率の優遇措置や、控除額にも優遇措置が設定されています。確定申告する際には適用できるかを確認し、税額を計算し申告しましょう。申告することにより決定した所得税は、確定申告の期間内に納付します。確定申告の期間は格段の事情がない限り、毎年2月16日から3月15日となっています。

住民税は所得税を決定するために申告された数字を基に、市町村から確定申告のあった年の5月以降に送付されます。一括で納税する方法と、4回に分割する方法があります。納付書には期限が記されていますので、その期限内に納めなければなりません。

登録免許税は必要となる登記を申請する際に、法務局に申請書に登記用の収入印紙を貼付し納めます。登記を司法書士に委任するのが通常ですので、登記前に司法書士に渡すべき金額です。

4種類の土地売却税を理解し納税しよう

土地売却税は4種類とも納付する時期は決まっていますが、その金額が確定していないものもあります。所得税・住民税と住民税は確定申告により税額が決定しますが、優遇措置も忘れることなく申告しましょう。算出された税額の納税は怠ることなく実行しませんと、思いがけぬペナルティーが派生する事もあります。