皮膚・排泄ケア認定看護師 森 康恵 1998年入職 スキンケア領域の予防・治療を通じて、患者さまのQOLを高めたい

 皮膚・排泄ケア認定看護師は、褥瘡をはじめとした創傷ケア、人工肛門・人工膀胱(ストーマ)のケア、排泄に伴うケアを専門分野としています。

 新卒で配属された泌尿器科病棟で、ストーマ造設患者さまに関わり、患者さまやご家族が退院後にストーマのトラブルで悩んでいる状況を知りました。そこで、入院中だけでなく退院後も継続した看護を行いたい、ストーマ保有者が安心した生活を送れるような外来を作りたいと考えるようになりました。そんな時に当時の上司から認定看護師研修学校の受験を勧めていただき、出張扱いで勉強する機会に恵まれ、皮膚・排泄ケア認定看護師の認定を受けました。現在は、看護部長直属として配属され、横断的に活動しています。

 研修から帰って最初の仕事は認定看護師を目指すきっかけになったストーマ外来の開設でした。この外来では、術後のストーマ保有者の日常生活のサポートはもちろん、術前に不安を表出する方のお話をうかがうなど、術前~術後まで一貫して患者さまを支えることを大切にしています。褥瘡については個別相談だけでなく、褥瘡対策委員会の一員として快適さと褥瘡予防が両立できる病院づくりを念頭に置いて組織的に活動しています。各部門の看護師で構成されるスキンケアリンクナース会はその実践・現場教育を担ってくれています。リンクナースさんたちは新人看護師の技術トレーニングでは講師やインストラクター役を引き受け、各部署の問題を吸い上げて改善方法を提案してくれます。彼女たちからの意見や疑問に私自身が気づかされることも多く、常に刺激を受けています。その他、栄養サポートチーム(NST)、口腔ケアサポートチームにも参画しています。創傷治癒や排泄のコントロールに栄養の問題は必ず絡んできますし、食べるため、合併症を防ぐためにも口の環境は非常に重要です。複数のチーム活動の中で他の専門家の意見を聴けることや、職種間を超えたコミュニケーションは私の仕事の大きな助けになっています。

 院内では、様々なスキントラブルへの相談に対応していますが、皮膚・排泄ケアに関する問題はナースの視点で予防や治癒に結び付くことが多く、知識と技術が増えるとトラブルは目に見えて減っていくので、やりがいを感じやすい分野だと思います。しかし、ともすれば傷だけ、ストーマだけを見ていて患者さま自身の思いが置いてけぼりにされがちです。そうしないために患者さまの人となりや生活を知った上で、ケアや社会資源の利用を提案することをこころがけています。そのため、常に患者さまと関わっている現場のナースからの情報は欠かせません。今後もおひとりおひとりについて、色々な職種も交え、一緒に考えて問題を解決する方法を探りたいと思います。

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